現地の人はこうやってProperty Ladderを登る(投資例)

英国の不動産関連の記事やニュースにProperty Ladderという言葉がよくつかわれる。これは、その名の通り、不動産のハシゴを登る事を意味する。現地の人たちは日本同様、自宅購入から始め、不動産のハシゴを登る始めるわけだが、マイホーム購入にもハシゴを登るという表現を使われるのは、そもそもマイホーム購入をゴールとしている人が圧倒的に多い日本人には不思議に思うかもしれない。



英国では賃貸をするように不動産の階段をあがっていくのが、一般的である。例えば、初めはカップル同士で購入し、その後結婚・出産を経て、子育てとともに物件もアップグレードしたりする。子育て中にも経済状況によっては、数回買い替える人もいるし、子供の成長に合わせて大きいところに住み替える場合も多い。こんな感じで物件を一生の間に数回買い替えるのは当たり前である。余談になるが、カップルで物件購入→結婚・出産と日本では順番が違うと思う人も多いと思うが、私の周りの人をみていると、大半が物件購入が先である。

買い替えではなく、買い足していく。

上記のように買い替えは当たり前であるが、買い替えではなく買い足していくような人も数多くいる事からProperty Ladderを昇るという表現が使われるのであろう。物件価格が戦後から一時的な下降を除いて上昇傾向にある英国では、物件の資産価値上昇に伴い、ごく普通の一般家庭でも大家さんになってしまう。本ページでは友人の例に習ってどのように物件を増やしていくかを検証したい。

 

ケーススタディー

まず、友人は夫婦でごく平均的な収入を得ている。日本でもそうだが、年を重ねるごとに年収が徐々に増えていくことは、英国でも一般的である。

私の親友は、27歳の時に(初めて物件購入するごく一般的な年齢)ロンドンの都心から30分程度で通勤できるところに広めの1LDKに小さな庭がある家を£250,000でその当時まだ彼女であった奥さんと購入した。頭金は5%いれ(今では考えにくいがその当時は5%だけでもローンが組めた)それ以外はローンであった。

購入時の家のエクィテーは下記のように5%だ。

7年後、不動産鑑定を行ったところ物件価格は£450,000との査定を受けた。その時点での彼らの物件のエクィテーは下記のようになる60%となった。ローンの返済残高はこの時点で£180,000となっている。

この時、彼らは子供ができたわけでもないが、もう少々広い家に引っ越したいと考えていた。はじめは、住んでいた物件を売って住み替えようと思っていたが、大人になった二人は、都心から近いエリアよりは、もう少々郊外の緑が多い地域に引っ越したいと思いはじめ、都心までの通勤時間をドアtoドアで45分以内のところに探そうと考えたところ、£500,000程度で郊外に広い2ベッドルームを購入できる事に気づき、住んでいた物件を売らずに買い足す事に決めた。


Equity Release

一軒目の物件のエクィテーはローン残高の減少と物件価値があがった事により、購入当初5%だったエクィテーが7年間で60%にもなった。そこで、ローンの組み換えを行い、Equity Releaseをする事にした。一軒目の物件は、貸し出すためBuy to Let Mortgage (投資用住宅ローン)であるため、最低でも25%程度のエクィテー(新規購入の場合は頭金)が必要となる。そこで、ローンを組み換えの際に銀行が必要としている25%のエクィテーを残し、それ以外のエクィテーをキャッシュアウトする事にした。そうしたところ、下記のように£270,000から25%である£112,500を引いた£157,500が手元に残った。

この手元に残った£157,500を新しい物件の頭金にし、彼らは晴れて大家さんとなり、Property Ladderをもう一歩登る事ができた。ちなみに、自分で住むための一般的な住宅ローンは頭金が10%前後から取り扱いがある。最近はまた頭金5%のローンを復活してきたようだが、まだまだ利率が高い。

友人はたった£12,500の貯金でマイホームを手に入れ、大家さんにもなってしまったのである。このように英国には、物件価格上昇から気づいたら大家さんになってしまったという人が非常に多い。彼らは、非常に投資には無頓着であり、投資などするような人たちではないのにごく自然に大家さんとなれてしまったことには驚きである。

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