シリーズ②続:学生マンション投資には注意!

英国の学生マンションについては、以前も投稿(2018年10月投稿記事)しましたが、その後、購入した人に何人か会う機会があったので、もう少々調べてみました。結構、最悪な投資となっている方が多いので、その点を今回まとめてみました。

どうも思っていた通り、成熟した不動産マーケットの英国でそんな美味しい話はないようで、かなりリスクが高い投資のようだ。

一見して3年間とか5年間とか保証賃料が入ってくるから安心だし、お手頃だしと思っていたら、結構やばいらしい。

では、どのような点においてリスクが高いのか、検証してみたいと思う。

 

①デベロッパーは個人でもできる

どこのデベロッパーをみても一見して、ウェブサイトはとても綺麗で計画とか完成イメージとかもプロフェッショナルな感じがするが、会社の情報を調べてみると実態を調べるのが

難しい。ウェブサイトに会社名は書いてあるが、ただのSPCとして設立された会社だったり、会社の住所を調べてみてもただのシェアオフィスや会計士事務所の私書箱だったりする。

英国では会社謄本がウェブサイトで調べられ、会社の情報はCompanies Houseのサイトで見る事もできるが、どこのデベロッパーも会社の組織を調べると特別目的会社が無数にあり、

それぞれの会社の役員を調べても、役員の数が少なく社長一人で目的に分け、SPCを作り倒産隔離を図っているようにしか見えない。デベロッパーが開発事にSPCを立てるのは、大手でも

一般的ではあるが、あまりにも関係者が少なすぎる。またデベロッパーと言われるとかなり大きな組織をイメージしてしまうかもしれないが、一人からでもデベロッパーは簡単にできてしまう。(工務店も英語では立派なデベローパー!)

プロジェクトマネージャーやコンサルタント、建設会社を外注すればいいだけの話だ。

※チェックする点:自分なりにデベロッパーのサイトの会社情報、その会社がCompanies Houseにあるのか、会社の住所はどのようなところにあるのかグーグルマップでも簡単に調べられる。

グーグルストリートヴューなどを使えば、サイトで受けたデベロッパーの会社規模と実際のオフィスの所在地のイメージに乖離があるか、ないかぐらいはすぐにわかる。

 

②高い前払い金が意味する事=信用が低い

プレビルド・マンションの購入の際、通常、契約時に払うデポジットと竣工時に払う竣工残金の二回に分けて払う。

この割合は場所、物件価格、対象購入者層によって若干違い、ロンドンなどの物件価格が高いエリアやマイホーム向けに販売がされている物件は10%からせいぜい20%をデポジットとして

払い、残りは建物が引渡しの竣工時に払う。それ以外の地方の安い投資家向けの物件でも30%ぐらいまでが一般的である。

学生マンションは50%-75%のデポジットが一般的!

一方、学生マンションはいくら安いとはいえ、50%を契約時に払うのが一般的で、中には中間金として契約時の50%の支払から6か月後に更に25%を段階的に払うような場合もある。

これが意味する事は簡単に想像がつくと思いますが、デベロッパーは銀行や金融機関からの融資なしで、開発をしているという事です。

裏を返せば、信用力が著しく低く、低金利の融資が受けられないという事です。個人デベロッパー用の高金利なブリッジローンみたいなものを利用する程度かと思いますが、大半は投資家のお金でまかなっているわけです。

学生マンションの多くは地方の土地が安い場所ですので、一億円もあれば、400世帯のマンションが立てられる土地が買えてしまいます。

まず、土地だけ買って、販売を開始し、ある程度お金が集まったら建設着工し、建設途中、キャッシュフローが悪くなってきたら高金利のブリッジローンを利用し、竣工時に纏まったお金が入ってきたらブリッジローンの返済と利益を確保するという流れだと思います。販売の売れ行きがよければ、ブリッジローンに頼る必要もないかもしれません。

③竣工遅延は当たり前

完成2-3年前から売り出すのが一般的なプレビルド案件ですが、前項で説明の通り、売れ行き次第では遅延する事も当たり前のようにあります。キャッシュフローがそもそも投資家頼みなくせに複数の開発を同時に行っているデベロッパーなどには注意した方がいいと思います。販売時の竣工予定の記載はただの予定だと思っておいた方がいいです。

※チェックする点:契約社会ですので、予定は予定で何も守る義務はありませんので、契約書に最終竣工期限がいつなのかという記載をきちんと確認した方がいいです。最終竣工期日を過ぎたら、何らかしらのペナルティーがあるのか?という事も確認しておいた方がいいです。一般に竣工期日を過ぎたら、全額返金を求める事ができるというだけで、何ら利息も発生しない場合は多いので、キャンセルしたらそれは無利息で開発ローンを提供してあげていた事になります。竣工予定ではなく、竣工最終期日が竣工する時期だと初めから思って購入される事をお勧めします。

④保証利回りは現実的か?

保証賃料=サブリース、日本でもやばい投資スキームの代名詞みたいになっていますよね。

日本人は本当に「保証」という言葉に弱いですね(笑)

そもそも相場の賃料を調べたのか?私もいくつかの案件の相場を調べていましたが、殆どがグロス賃料・フル稼働ぐらいの賃料が保証されています。例えばA学生マンションは£85,000で販売がされています。その周辺の学生マンションの賃料相場を調べると月£550ぐらい。(年間£6,600=グロス7.8%) しかも学生は夏季休暇は実家に帰ったりするので、多くは11か月ぐらいしか滞在しないので更に実際の年間賃料は低いと思います。

では、デベロッパ―はどうやって収益と同等もしくはそれ以下の賃料を保証するのよってことになりますね。まあ、その辺はもともとの販売価格に上乗せしているのでしょう。日本のシェアハウスの保証賃料スキームと同じでデベロッパーのキャッシュフローに委ねられてしまうという事です。

なかには、保証どころか、竣工して間もなく「倒産しそうだからやっぱり保証賃料ではなく、実際に受け取っている賃料しか払えない。訴えてもいいけど、そうしたら倒産するよ。」と開き直ってくるデベロッパーもいると聞きました。

上記のように実際の賃料より多く保証しているという事は、例え2年、3年と保証期間にきちんと保証賃料の支払いをしてきた会社でも、保証期間後は、普通の物件と同じく、相場の賃料から管理費・共益費・メンテナンス・エージェントコミッションなどが引かれるわけですから、自ずと利回りは下がるわけです。ざっくり先の例でいうとグロス賃料7.8%から、空室期間や経費を引いたら恐らくネット5%前後になるかと思います。

⑤売却時は高く売れない。

保証賃料7-9%のうたい文句が当たり前の学生マンションマーケットで、上記のように実質利回り5%の物件は売れません。となると、売却時は販売価格より安く売って利回りを高くアピールするしかありません。

そもそもこれだけ評判が悪くなってきている学生マンションは売却できるのだろうか????

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調べれば調べるほど、やばそうな内容がどんどんでてくるので学生マンションは私は投資しない方がいいと思います。

中にはきちんと運営されているところもあるのかと思いますけど、いろんなところに落とし穴が多すぎると思います。

総じてまとめると、

  • 信用が低い=竣工リスクが高い
  • 保証利回りはデベロッパーのキャッシュフロー次第
  • エグジットは価格が下がるのでは?

どうも聞いていると上記の三点を最低クリアする事は極めて難しいようです。。。

 

日本でもかなり多くの学生マンションが売られているみたいです。

何か実体験をシェア頂ける方はコメントください。

英国でのケアホーム投資や倉庫、駐車場投資も何か情報があればコメントください。

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