不動産会社の立ち位置を知ろう!

英国にきて、不動産会社との関係がうまくいかない事がよくある。これは日本と比べカスタマーサービスのレベルが高くないのもその理由の一つであるが、どのような利害関係でビジネスをしてかを考えてみよう。まずは、誰が不動産会社にコミッション(報酬)を払っているのかというところで、どちら側を顧客としているのかという事がわかる。売買の場合は、売主が売買価格の1.5%-2.5%ぐらいのコミッションを不動産会社に支払い、買主は一切報酬を払わない。賃貸時も同様に大家さんのみが不動産会社に仲介手数料を支払う。この事からもわかるように、売主・貸主が不動産会社の顧客なのである。よってバイヤーやテナントをClient(顧客)と呼ぶ事はない。

ほとんどのエージェントが賃貸部門と売買部門を持っており、若干特徴が違う。



 

不動産会社の売買部門

売買部門の担当者は、大金が動くような立場にあるため、賃貸担当者より優秀な営業社員をおいていると思われがちであるが、都心部の超高級物件を担当するような営業以外、実は、賃貸営業よりチャラチャラしている人が多いと思うときがある。英国において売買の手続きは売主と買主のソリシター(弁護士)が間に入って調整する事もあり、細かい話は弁護士同士を通して確認していく。そのため、見せて気に入ってもらえば、あとは弁護士同士で話してねといったノリだ。また、売買契約を交わす前に査定・調査なども専門業者が行うため、見せて気に入ってもらえば、それで仕事はほぼ終わりという事もある。また賃貸に比べ、ややこしい法律や規制なども知らなくてもいいし、継続的な付き合いにならないためあまり人間としての信用も求めてこない慣習にあるような気がする。実際、数年前までは、今よりも購入者が非常に多い時期であったが、そんな時に物件を買ったときは変なギャルのね~ちゃんが鍵を開けに来てくれて、何を質問しても「確認とくー」みたいな感じであった。幸いにもこんな事にも慣れている私はその時物件を購入したが、いい投資物件となった。このように購入者が多いような時期は特に、売買担当は難しい交渉ができなくても、起点がきかなくても、誰か買ってくれる。私が物件購入をした時期は、一物件に対して数名購入者が現れるという事態も頻繁にあり、競売のようになり提示価格より高く売れる事も珍しくなかった。なのであまり売買担当者の対応は気にしないでおこう。


買う時の交渉

売買を担当している不動産会社は売れなければ、収入がないため兎に角売れればいいのである。一億円の物件が9999万円で売れようが9000万円で売れようがそれの2%前後が報酬になるため、たかが180万円か200万円かの違いである。よって、バイヤーが多い時期には面倒臭い交渉をしたり、ネチネチ色々な事を心配する人よりもすぱっと提示価格で買ってくれる人を選ぶし、バイヤーが少ない時期は、売主を説得するような姿勢が感じられる。いずれにせよ、日本ほど必死にならなくても売れる事が多いので、そこまでは交渉はしてくれない。また、営業社員の成績ももちろん重要なのでもうひと踏ん張りすれば買ってくれると思えば、それなりに頑張ってくれる。今は比較的エージェント側から積極的に連絡してきてくれるが、忙しい時(売買が盛んな時)はこちらから電話しないと連絡をもらえない事だって日常茶飯事である。必ず営業社員に本気で「物件を探しているのだ!数か月中に絶対に投資物件を購入するのだ!」という事はアピールした方がいい。また、支払いをどのようにするのかは、探す前にはっきりとさせておいた方がいい。現金で払うのか、ローンを組むのか。ローンを組む場合は、ローンの仮審査がおりていていくらまで借りられるかぐらいはきちんと確認しておこう。

上記のような事を考えた上で交渉をした方がいい。あまりにも的を外れた交渉をすると鼻で笑われ相手にされないので、どのぐらいがいけそうか営業社員に相談してオファーをいれるのもいいと思う。営業社員がインディケートした金額よりも少し安い金額でオファーをいれてくれというのも勿論ありだ。最終的に金額を決めるのは売主であり意外にも通ってしまう事もあるし、NOと言われれば、もう少し高い金額でオファーしなおせばいい話だ。こんな価格交渉が数回続くのが一般的であるが、競合がいるような気配がないかは注意しておきたい。

 

賃貸する際のエージェントは関係性が大事。

売買の際に担当する不動産会社の担当者と違って、賃貸の場合、テナントが住んでいる間は継続的に付き合いがあるので、いい関係を作っていくのが大切だ。特に管理をお願いしたりする際は、いい関係を作っていく事が最も効果的に不動産経営ができる。あまりにも手ごわそうな大家さんは敬遠される事も多いし、大家さんをクライアントとしている英国でも客だからと言って傲慢な人は非常に嫌われる。いつも親しみやすく、無理はいってこない大家さんの物件は誰だって貸してあげたくなるだろう。不動産会社のスタッフも皆、人間である事を忘れてはいけない。特に賃貸部門は日々、発生する問題でヒステリックになるテナントなどを多く抱え、日々の業務にストレスを感じている人が多いので、そんな中、天使のような大家さんには、助けられたと思う事だってあるだろう。しかしながら、なめられないように気を付けよう。

 

貸し出す際は飴と鞭

 不動産会社に物件の貸し出しをしてもらう際は、コミッション(賃貸報酬)などを値切り過ぎないようにしよう。英国の不動産会社は、実は交渉ができるところが多いのです。通常、賃貸だけの場合コミッションは家賃の10%ぐらいとしているところが多く、管理の場合はプラス5%が平均的である。どのエージェントも通常ウェブサイトの規約(Terms & Conditions)にコミッションの記載をしているし、不動産会社のオフィス内もしくはショーウィンドウーに記載が義務付けられている。サイトに記載がない場合は、メールしてもらえばいい。そんな中、ほとんどのエージェントが交渉すれば一定金額までは交渉に応じてくれることが多い。特にその不動産会社がほしそうな物件だったり、貸出が容易だと判断した場合はコミッションを下げてもいいと判断するであろう。一切、応じてくれない場合はその不動産会社の社内規定で交渉をしないという方針なのか、物件を掲載しても貸せなかったり貸しづらかったりという判断になるだろう。ただ、あまりにも強く交渉しすぎても、なかなかテナントを見つけてもらえない事になるので、やりすぎは注意した方がいい。例えば、同じような物件が二つあったとしよう。営業社員は成績を出すことで必死なため、10%払ってくれる大家さんと7%しか払ってくれない大家さんでは10%の物件を勧めるのは容易に想像がつく。また、特にこれと言って特別信頼できる担当者にあたらないようであれば、23社声をかけて競争心をあおるのもいい事だと思う。一般的に現地の大家さんはそのような人が多い。日本人は、二股をかけたりするのが苦手かと思うが、普通の事のようなに「御社とB社に賃貸をお願いする事にします」と言ってしまえば、なんとも思われない。また数週間空き家になってしまい、食いつきがない場合は、是非そのようにした方がいい。このようにテナント募集をする際は、ビジネスライクに決めればいいと思うが、営業社員がテナントを紹介してきた際は、ある程度寛容にテナントのオファーを受託してあげた方がやり易い大家さんという印象が強くなるし、逆にテナントの要求を悉く拒否する大家さんは、他のテナントを紹介しづらくなる。

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