Brexitまで、あと一年。-ブレグジットに投票した理由?

英国は2019年3月29日午後11時を持って、EUを正式に離脱する。まだまだ、先行き不透明な感は非常に強いが、なぜ英国人はEU離脱に投票したのか?

2016年6月に国民投票により、わずかな差(賛成51.9%)ではあったが離脱派が勝利した。英国のネット移民は年々上昇するばかりで、特にワーキングクラス(労働者階級)の人たちは、仕事を移民に取られていると訴え、離脱に投票した。例えば、不動産業界でもビルダーなどの労働者は年々、東欧などからの移民が増え続けているような事は目に見てわかる。


労働者階級の多くはブレグジットを支持

昨日、BBC Panoramaのドキュメンタリーを見ていて、面白いというか笑ってしまうような調査が行われているのをみた。離脱派が大多数を占めた地方都市などに行き街頭調査を行い、街ゆく人にインタービューするものであった。はじめは「移民は減らした方がいいと思いますか?」と尋ねたところ、ほとんどの人達が「それはそうだ!あいつらは、私たちの仕事を奪い続けているからね」とな感じである。二つ目の質問は、「では、どのセクターの仕事なら移民を許しますか?」と聞き、英国でヨーロッパからの移民の多くが働くセクターの仕事を順々に聞いていく。例えば、ビルダー、看護師、シェフ、クリーナー、農業労働者、工場労働者、ショップスタッフ、トラックドライバーなどなど、移民の多くが働くようなセクターである。一つずつ聞いていくと、最終的には「あなたは今ほとんどのセクターに対して、そのセクターの移民は受け入れてもいいと言いました」といった結果だ。「ではあなたがいう、移民をカットした方がいいというセクターはどのような職種ですか?」と聞いたところ、答えられた人はいなかった。面白いようであるが、はっきりとした明確な理由がない人がほとんどである。ただ外国人が多くなり英国のアイデンティティーが薄れてきているような気がするというのが本音なのではないかと思う。そんな事はもちろんリベラルな英国では差別主義者と言われてしまうので誰も言わない。


階級の根強い意識

この労働者階級の人たちの多くがブレグジットを支持したというが、英国の労働者階級とされている人はどのぐらいいるのであろうか?もちろん21世紀の英国には、階級(Social Class)を明確にわけるようなシステムもなければ、集計を取るような事もない。非常に緩やかな階級社会ではあるが、人々の意識の中には異階級とのアイデンティティーのギャップは非常に大きい。British Social Attitudesが3000人を対象に調査した結果、80%の人が自分は労働階級に属していると思っているそうだ。しかしながら、社会学的な職種や年収などに基づく調査によると25%が労働者階級に属するとされている。すなわち、経済的には労働者階級でなくても、労働者階級に属していると考える人が非常に多いという事だ。

離脱へ

離脱の国民投票の際に、国民がどのように導かれたのかという事は未だに物議をかもしており、結末をきちんと理解しない間に国民は投票をしたという人たちも多い。いずれにせよ、英国は離脱の道を既に歩みはじめているわけで、それに対して、特に私は心配に思ってなく、比較的国民もメディアで言われているよりは前向きなのではないかと思う。

EUが機能しなくなっていたり、EU国間の経済格差が非常に大きい事からやはりEUは地域を広げすぎたのではないかと私は思う。2004年にEUは大型拡大をし、欧州東側諸国10か国が参加した。それから12年でブレグジットの国民投票となった。大きく国民が体感的に感じはじめたのは、文化移民から経済(労働)移民という形に大きく移民の形態が変わったような事ではないか。

今後労働者をどのように確保するかが懸念されているが、私はそんなことは杞憂に終わるのではないだろうかと思う。EU外からも多くの人たちが英国に来たくてもこれないという人は山ほどいる。話は少々それるが、日本人だってそうだ。英国の大学を卒業しても、ビザの申請基準が難しい事から卒業後、英国に残れる人たちはゼロに近い。これらのビザ審査基準を徐々にさげていけばいいだけの話だ。

離脱条件の決定まで待ちのスタンス

不動産業界もそうだか、ブレグジット離脱条件が確定するまでは、みな待ちのスタントが非常に強い。特に大きな打撃はないが、流動性は下がっているように思います。個人の海外投資家などは、まだかまだかとタイミングを見計らっているような動きも不動産関係者に聞くと非常に多い。具体的な離脱条件が決まってくると、不動産マーケットは再加熱すると思う。私はこの2018年夏ぐらいが一番の買い時だと睨んでいます。

 

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