ロンドン 不動産価格の推移

ブレグジットなどの先行きの不透明感がまだ残る英国ではあるが、ここ最近の不動産価格はどのような動きを示しているのか、検証してみたい。


ロンドンの不動産は3つのエリア分けて考える事が重要

ロンドンの不動産を考える上で色々な指標があるが、それぞれの指標が全体として必ずしもそれぞれの不動産価格や動向に対応するわけではない事を頭にいれておきたい。例えば、英国のニュースなどで物件価格推移を報道する際に、HalifaxやNationwideといった住宅ローンを提供している銀行の不動産価格指数が使われる事が多い。しかしながら、この数値は住宅ローン申請時の不動産評価価格を元に集計したものとなり、キャッシュ・バイヤーが購入した物件はこの指標から除外される事になるので、あくまでも英国全土の実需を元にした指標となり、ロンドンの超都心(Prime Central London) のような、海外投資家が多くキャッシュ購入や独自のファイナンスによって購入されることが多いエリアなどは、あまり当てはめずらくなる。→PCLの物件について

では、ロンドンの不動産を考える上でどのようなエリア分けを常に意識した方がいいかという事ではあるが、私は下記を常に念頭に入れた方がいいと思っている。

Prime Central Londonとは、ロンドンの超都心の伝統的な高級物件があるWestminster区とKensington&Chelsea区の二区を示す。この二区の物件は英国一高いエリアではあるが、基本的に投資用の物件の取引が一番多いエリアであり、価格は1Bedroomでも1億円は超えるエリアが多い。供給物件が増える事がない歴史的なエリアで希少価値が高く、世界の超一流の投資家がここに不動産を購入したがる。一般市民への住宅供給をいう観点で売買がされるようなレベルのエリアではないので、そのような観点で用いられるような指数は当てはまらない事が多い。

Inner Londonとは、ロンドンの都心の13区の事を一般的に言うが、ここでは上記のPLCの2区を除いた11区とする。このInner Londonも海外からの個人投資家から注目されているエリアである。特にこの地区では海外の個人投資家向けの大型開発賃貸マンションが多くあり、アジアなどにもショールームを設置したりして、デベロッパーがアジアの個人投資家に多く売っている。また、都心から近い郊外の高級住宅街なども多くあり、PCLに比べると価格は安くなるが、地下鉄のゾーン1以外は、やはり地元の知識がある人にアドバイスを得て買いたいエリアでもある。地元の人も多く住むエリアではあり、いいエリアは現地でもミドルクラスかアッパークラスの人が多い。

Outer Londonはロンドンの33区のうち上記の13区以外の郊外の区である。いうまでもなく、こちらは一部の高級住宅街を除き、地元の一般的な人たちでも物件を購入できるようなエリアであり、よりドメスティックな実需に近いマーケットとなる。一般的に新しく建てられる住宅もOuter Londonでは、海外に投資家よりも地元の一般的な若者向けに販売しているマンションが多い。

上記のチャートは、前述した3つのエリアの平均売買価格の推移である。Land Registry(不動産登記)の実売価格を元に作成されたものである。ロンドンの不動産は、世界情勢のあまり影響を受けずに、堅調に伸びている事がわかる。リーマンショックの後の僅かながら下がってはいるが、一年ぐらいで同水準に戻している。健全な供給バランスが確保されている事がわかり、緩やかなインフレも価格を後押しした要因の一つではないか。(この間英国のインフレ率は、23年で83%となっている。)



ブレグジットの影響は?

チャートをもう少々最近のものに拡大すると、最近のブレグジットの影響がどのようなのかがわかる。見てわかるように、2016年2月にキャメロン首相がEU離脱の国民投票の日にちを発表したあたりから現在に至るまで価格は概ね横ばいに推移している。PCLでも売買件数は、現在少ないという観測がよく聞かれるが、だからと言って叩売りするような動向は見られないようで、不動産会社泣かせの相場のようだ。現に売買中心のエージェントはトランズアクション数の減少により収益が下がっているようで大手上場不動産会社のFoxtonsなどはブレグジット確定以降、株価が下がり続けている。。不動産会社の人たちと話す限りでは、海外を中心に買いたいという需要はあるが、どのタイミングで買うかを見極めているような人が大勢いるようだ。ブレグジットの懸念要素が出そろったら、この人たちは一斉に買いにでて、価格がまた上昇するのではないかと私は思う。

現地の住宅の実需を示すOuter Londonは緩やかではあるが国民投票後も上がり続けている。

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