2021年7月に発表されましたコロナ減税(印紙税の減税)については、こちらの記事もお読みください。
不動産売買には二つの税金がかかります。購入時にかかる税金が印紙税Stamp Duty Land Tax (SDLT)で、売却時にキャピタルゲインがある場合は、Capital Gain Taxがかかります。ここでは、SDLT税の計算方法について説明させていただきます。
固定資産税?
固定資産税は英国にはありません。余談になりますが、一部日本の書物やサイトに英国のカウンシルタックスが固定資産税にあたるというような表記が散見されますが、英国国内の日本人不動産関係者や在住の方はみなカウンシルタックス=住民税という認識でいます。なぜなら、カウンシルタックスは物件に住む人が支払う税金で地方自治体の運営費として徴収されるものであるからです。ただし、地方自治体は毎年安定的な収益を得るためにテナント(賃借人)がいない空き家期間は家主に支払い義務が発生し、テナントが借りている期間はテナントが払う義務が発生する。まあ、何かとないものを何かにあてがいたくなるなる気持ちもわかりますが、、、
Stamp Duty Land Taxの税率計算
SDLTは下記の表のように価格帯によって課税されるパーセンテージが異なってきます。また、自分で住む用の物件と投資物件(セカンドホーム含む)では税率が異なり、投資物件は住居用に購入する物件の3%増しの金額になります。
税率 | ||
住居用 | 投資用 | |
£0-£125,000 | 0% | 3% |
£125,000-£250,000 | 2% | 5% |
£250,000-£925,000 | 5% | 8% |
£925,000-£1,500,000 | 10% | 13% |
£1,500,000以上 | 12% | 15% |
税率は、超過累進課税方式になりますので、各税率枠を超えた部分のみに次の税率が適応されます。
例として£1,000,000の投資物件を購入した場合は下記のようになります。
例:£1,000,000の投資物件購入時のSDLT
税率 | 課税対象金額 | 税金 | |
£0-£125,000 | 3% | £125,000 | £3,750 |
£125,000-£250,000 | 5% | £125,000 | £6,250 |
£250,000-£925,000 | 8% | £675,000 | £54,000 |
£925,000-£1,500,000 | 13% | £75,000 | £9,750 |
£1,500,000以上 | 15% | £0 | £0 |
合計 | £1,000,000 | £73,750 |
上記のようにこの場合の印紙税(SDLT)は£73,750となります。